記事を開いてくださり、ありがとうございます。鈴木と申します。
私は茶三楽では、茶道体験を担当しているのですが、主に海外からのお客様に茶道や日本文化を紹介しています。全国通訳案内士(観光ガイド)の資格も取得し、日本文化を分かりやすく、そして親しみやすくご案内できるよう、日々努めております。
嵐山、というと、混雑しているイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。連休中のニュースなどで、観光地の混雑具合が報じられることがありますが、その中でいつも映るのが嵐山。確かに、大型連休や紅葉シーズンなどには多くの方が来訪されます。

それだけ魅力的な場所ではあるのですが、混雑は避けたい、静かに散策を楽しみたいという方には、早朝の散策がおすすめです。特に、主要な観光スポットを巡るには、団体ツアーの大型バスが到着する前に行きましょう。
今日は、私自身が最近実際に歩いた定番+おすすめの散歩コースをご紹介させていただきます。「景色を楽しむ」というテーマで、各スポットのプチ案内もあわせて書かせていただきました。嵐山散策プランの参考になれば嬉しいです。
写真もたくさん載せましたので、嵐山に来る予定がない方も、ぜひ散策気分を味わってくださいね。
*9月中旬の平日に散策した後に書いた記事です。土日祝日や紅葉シーズンは、人出が増えることが予想されます。混雑具合は写真とは異なる可能性がありますので、ご了承くださいませ。
おすすめのお散歩コース
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① JR嵯峨嵐山駅 (7:12)→ ② 野宮神社(7:30)→ ③ 竹林の小径(7:40)→ ④ 嵐山公園(亀山地区)展望台(8:00)→ ⑤ 天龍寺(8:30)→ ⑥ 嵐山メインストリート(9:30)
① JR嵯峨嵐山駅 🕖7:12
この日はJRの駅からお散歩を開始しました。
嵐山=遠い!と思われがちなのですが、意外と京都市内中心地から近く、京都駅 6:55発の電車(JR)に乗ると、7:12に到着します。(平日ダイヤ|2026年9月現在)この電車は各駅停車ですが、所要時間は17分。快速に乗れば10分程度で到着します。
緑豊かな場所が、市街地からそう離れていないところは、京都の魅力のひとつですね。
② 野宮神社 🕖7:30
縁結びで有名な野宮神社さんで、まずはお参りをします。
野宮神社の起源は平安時代初期に遡ります。(809年)斎王と呼ばれる天皇家の遣いが伊勢神宮を訪れる前に身を清めた場所でした。毎年10月には、当時の様子を再現した「斎宮行列」という行事が開かれます。
もちろん嵐山に暮らす人々を見守ってきた、地元に寄り添う神社でもあります。

黒木の鳥居
有名な黒木の鳥居は、クヌギの樹皮を剥がずにそのまま使われているのが特徴です。日本最古の鳥居の形式と言われています。
🎋野宮神社の景色を楽しむ

野宮神社にはとても美しい苔庭があります。「じゅうたん苔」と紹介される、ここの苔庭はとてもきめ細かく、本当に絨毯のようです。実はこのお庭、嵐山のミニチュアになっています。少しふくらんだ部分は嵐山や亀山、橋は渡月橋、砂利で表現された水は桂川。神社自体は10分ほどあれば見て回れる広さなのですが、その限られたスペースの中で、雄大な嵐山の景色が表現されています。
※境内には24時間入ることができますが、社務所が開くのは9:00からです。お守りなどを受けたい方は時間をずらしていきましょう。
③ 竹林の小径 🕖7:40
嵐山といえば、竹林を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。毎日多くの人が訪れる場所です。朝7時台でも無人という訳ではなく、意外と人が多い印象でした。

7:40頃撮影

8:15頃撮影
これより遅い時間になると、団体ツアーなども混ざり、歩きづらくなります。
ところで、皆様は「竹の秋」という言葉をご存知でしょうか。
4月頃になると竹林では、たけのこが地中から顔を出します。たけのこに栄養を注いだ竹は、5月になると一部の葉が黄葉し、枯れた葉を落とします。この時期は竹にとっての秋=「竹の秋」と言われます。嵐山では新緑が眩しい5月中旬なのですが、竹林の一帯だけ秋のような雰囲気になります。
5月の「竹の秋」に対して、9月は「竹の春」と言われ、一番青々としているはずなのですが・・・。

黄色っぽくなった竹
この日の竹林は少し元気がないような気がしました。
暑すぎたり、老朽化して来ると、竹が黄色っぽくなったりすることもあるようです。近年の猛暑などが原因なのでしょうか。色々と考えさせられます。
🎋竹林の景色を楽しむ
とはいえもちろん、魅力的な場所であることには変わりはありません。
空高くまっすぐ伸びる竹に包まれる感覚、木々の間から光る木漏れ日が美しく、この神秘的な雰囲気にたくさんの人が惹きつけられるのも納得です。
つい写真を撮りたくなるかもしれませんが、少しだけ目を閉じてみるのもおすすめです。風で竹の葉同士が擦れる音や、鳥や虫の声が聞こえたり、澄んだ空気がおいしいと感じるかもしれません。
竹林へいかれたらぜひ五感を使って、その景色を楽しんでみてくださいね。
④ 嵐山公園(亀山地区) 展望台 🕗8:00
野宮神社から竹林の小径を通って、突き当たりを左に曲がると、嵐山公園(亀山地区)に続きます。
ここは春に来ると、桜が咲いていてとても綺麗です。観光客は意外と少なく、どちらかというと地元の人がピクニックをしている印象があります。
展望台に向かう途中にテーブルと椅子があるので、ここでひとやすみします。

茶三楽ティースタンドのオリジナルトート
展望台までは、少し傾斜がありますが、頑張って登ると、渓谷の絶景を楽しむことができます。
🎋展望台からの景色を楽しむ

展望台からの景色
展望台から眼下に広がるのは、山の緑を映す保津峡の絶景。切り立った渓谷美は平安時代とほぼ変わらない風景なのだそうです。
平安時代、嵐山は貴族たちの別荘地でした。この保津峡の景色は、当時都に暮らした人々が「大自然の美しさ」を実感した場所だったと言われています。
今はトロッコ列車が走ったり、お寺や旅館などが建ち、それらが景色の一部になっています。人の手によって作られた建造物が景色に溶け込み、さらにその美しさを引きたてているようにも見えました。
⑤ 天龍寺 🕗8:30
天龍寺の開門は8:30と少し早め。
天龍寺には正門のほか、竹林の小径近くに北門があります。北門から入って正門から出るとメインストリートの方に戻れるので、とても便利です。

天龍寺は14世紀に、室町幕府初代将軍 足利尊氏によって建立されました。夢窓国師を開山とした禅寺で、京都五山の一つに数えられます。
茶三楽は、天龍寺の正門から歩いて3分ほどの場所にあるのですが、住所に「天龍寺」という地名が入ります。明治時代初期までは茶三楽が今ある場所も、天龍寺の敷地の一部でした。歴史ある場所で営業させていただいていることを、改めて実感します。
🎋天龍寺の景色を楽しむ
以前JR東海のCM で天龍寺が紹介されたことがあるのですが、
「外の景色をお借りして完成できたことを感謝する、そんな気持ちがここにはあります。景色を借りると書いて、借景。(しゃっけい) いい言葉じゃないですか。」というナレーションがとても印象に残っています。シンプルな言葉で天龍寺の魅力が伝わる名台詞!ですね。
紹介されている通り、天龍寺の「曹源池(そうげんち)庭園」は、天龍寺敷地内のお庭だけでなく、その背景にある嵐山の山々の景色を借りて、庭のデザインの一部としています。自然を征服するのではなく”共存”する。そんな日本らしさが感じられるお庭です。
⑥ 嵐山メインストリート 🕘9:30
天龍寺の正門から、飲食店やお土産屋さんが並ぶメインストリートに出ます。
9:30だとまだオープンしていないお店が多いのですが、開いているカフェもあるので、ひとやすみするのも良いですし、天龍寺を背に右へ5分ほど歩くと、渡月橋に行くことができます。
ちなみに茶三楽は11:30オープンなのですが、繁忙期は10:45から順番待ちの受付を開始します。順番待ち受付システム(Airwait)の使い方はこちらの記事にまとめましたので、長い時間待たずにかき氷を食べたい!と言う方は、ぜひあわせてチェックしてくださいね。
長い間、人々を惹きつけてきた理由
早朝、2時間ほどの散歩でしたが、嵐山を満喫することができました。実はもっともっと書きたいことがありましたが、だいぶ絞ってこの内容になっています。
嵐山の景勝地は、どの場所も「完全なる大自然」という訳ではありません。大なり小なり、人の手が入っています。嵐山を表現したお庭や、借景式庭園、人の手によって整備されている竹林。自然に対する感謝や畏敬の念を持って作られてきた景色だからこそ、時代を超えて愛され、今なお多くの人が心惹かれるのではないでしょうか。
嵐山=混雑している、と敬遠せずに、ぜひ一度お越しいただけたら嬉しいです。



