記事を開いてくださりありがとうございます。

茶三楽の店長、池田と申します。

 

秋も深まり、温かいお茶がいっそう美味しく感じられる季節になりました。

この季節になると、ふと思い出すお茶があります。

私が小さい頃、祖父の家でよく飲んでいた玄米茶です。

玄米の香ばしさと、祖母が作った自家製の塩昆布。そんな組み合わせでいただく玄米茶が、当時の楽しみでした。

 

玄米茶の魅力は、お茶の味わいだけではありません。炒った玄米から生まれる香ばしさや、ほのかな甘い香りが重なることで、独特の風味が生まれます。お茶と玄米、それぞれの持ち味が合わさることで生まれる味わいも、玄米茶を楽しむ面白さのひとつです。

そこに塩昆布を合わせると、昆布の旨味とほどよい塩味が加わり、お茶の味わいをより一層引き立ててくれます。

 

祖父の家では、玄米茶に塩昆布だけでなく、自家製の梅干しを入れて飲むこともありました。

梅干しの皮や果肉をそのまま入れると、塩味や酸味が強くなりすぎてしまうため、どのくらい入れるとちょうどよいのか、いろいろと試していたように思います。

最終的には、皮と果肉を取り除き、少しだけ果肉が残った種をお茶に入れるのが定番になりました。

祖母の自家製梅干しは、とにかく酸っぱく、今でもその味をよく覚えています。

玄米茶に塩昆布や梅干しを合わせて楽しんでいたことも、今となっては懐かしい思い出です。

 

 

そして、そうしたお茶の味わいとともに、今でも心に残っているのが、祖父の家で過ごした何気ない時間です。

 

食事が終わると、

「お茶飲む?」

と誰かが声をかける。

そして、みんなで同じお茶を飲む。

 

特別なことを話すわけでもなく、ただ一緒にお茶を飲みながら、同じ時間を過ごす。

子どもの頃の私にとっては、ごく自然な日常の一場面でした。

今になって振り返ると、私にとってお茶を楽しむ時間の原点は、あの何気ない日常の中にあったのかもしれません。

  

お茶の楽しみ方は、さまざまです。

茶葉の種類や淹れ方によっても、味わいや香りは変わります。お湯の温度や浸出時間を少し変えるだけで、甘みを感じたり、香りがより引き立ったり。同じ茶葉でも、淹れ方ひとつで違った表情を楽しむことができます。

 

また、お茶とお菓子の組み合わせも楽しみのひとつです。

甘みのあるお菓子には、すっきりとしたお茶を合わせたり、香ばしいお菓子には、同じく香ばしさのあるお茶を合わせたり。お互いの味わいを引き立てる組み合わせを見つける楽しさがあります。

その時々の気分や、一緒にいる人、季節によっても、選ぶお茶や楽しみ方は変わっていくのかもしれません。

 

私自身、祖父の家で飲んだ玄米茶を思い出すと、今でもその味わいだけでなく、その場の空気や一緒に過ごした時間まで思い出します。

そんな経験があるからこそ、今、茶三楽でお客様にお茶をお届けする立場になり、美味しいお茶を楽しんでいただくこととともに、お茶を通して豊かな時間を過ごしていただきたいと思っています。

 

 

お茶との付き合い方は、人それぞれ。

お気に入りのお茶を見つけたり、季節のお菓子と合わせたり。誰かと一緒に楽しんだり、ひとりでゆっくりと味わったり。

 

皆さんは、どんなふうにお茶を楽しんでいますか?

一杯のお茶が、日々の暮らしの中に小さな楽しみや、心安らぐひとときをもたらしてくれたら嬉しく思います。

茶三楽も、お茶の美味しさや奥深さをお伝えするとともに、お茶を通して心豊かな時間をお届けできる場所でありたいと思っています。

なお、茶三楽でも現在、新しいお茶として玄米茶の取り扱いを進めています。こちらについては、農家さんの商品づくりの背景や味わいへのこだわりなど、改めて別の記事でご紹介できればと思っています。

 

これから温かいお茶が美味しい季節。

ぜひそれぞれの楽しみ方で、お茶のある生活を楽しんでみてください。

皆さんにとってのお茶との時間が、日々の暮らしを少し豊かにするものになりますように。